
身寄りのない子供を戦争用の
兵器として育てる学校に通う少女たち。
人を殺すための授業、誰が死んでも
悲しむことさえままならない日常。
自分の境遇を受け入れられずにいる
14才のシーナは
ある夜、
血まみれの小さな女の子
・ミミと出会った――。
平穏を願う怖がりなシーナと
笑顔で戦争に向かう不死のミミ。
学校の秘密兵器と噂される彼女との出会いが、
自らの境遇を受け止めきれないシーナの心に
変化を及ぼしていく。
死と隣り合う世界で2人の少女が見つけた、
あどけない願いの物語。

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本作の主人公。
クラス番号の関係でミミと同部屋になり、彼女とペアを組むことになった。戦争や誰かが傷つくことを嫌っており、自らに与えられた兵器としての使命に疑問を抱いている。
魔力は低く、本を⼀冊宙に浮かして動かす程度の魔法しか使えないが…。 -
シーナのもとにやってきた謎の少女。
決して死なない学校の秘密兵器と噂されている。見た目の幼さや言動の無邪気さからは想像できないほどの力を有しており、敵を殺すことにためらいがない。
人としての原形をとどめないほど傷ついても復活することができる能力を持つ。 -
シーナたちのクラスメイトである少女。
きまじめな性格で正義感が強い。そのため、浮ついた態度を取るクラスメイトがいるとつい叱りつけてしまう。
しかし、その度にアリになだめられている。
アリとの間には、友情以上の強い繋がりを垣間見せる。 -
シーナたちのクラスメイトである少女。
落ち着いた性格で、いつも笑顔を絶やさず、ほかの生徒よりも大人びている。
思ったことを直球で口に出す大胆なところがあり、そのためセイランには心配されている。

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戦争用の兵器を育成する施設。
孤児院を兼ねており、ここで暮らす子供たちからは専ら「学校」と呼ばれる。
10歳から17歳までの身寄りのない子供を受け入れ、魔法を用いた人殺しの方法を教育している。 -
戦争で命を落とした生徒を
追悼する時間。「学校」の地下講堂で行われる。
戦場に駆り出された生徒は亡くなると体が消えるよう管理されているため、亡骸が「学校」に帰ってくることはない。 -
傷を癒すための魔法。
口づけにより魔力を直接体内へ注ぎ込み、修復させる。欠損した四肢の修復なども可能だが、その分失敗のリスクが高い。 -
使用者の命と魔力の全てと引き換えに死者を生き返らせ、蘇った者には永遠の命が与えられる。成功例はほぼなく、その危険性から数百年も前に使用・継承ともに禁じられている魔法。